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株式会社ヴィックの技術ブログです。

パースのこんなところ、こだわってます!#4 (仮称)道の駅しろいし整備事業

どうもこんにちは、VIZの有澤です。
「パースこだわってますシリーズ」、約2年振りの記事になるんですね…お待たせ致しました、お待たせし過ぎたかもしれません(古)

前回の記事↓ blog.vicc.jp

今回は有限会社ナスカ一級建築士事務所様+株式会社スタジオテラ様の「 (仮称)道の駅しろいし整備事業」というPFI事業のコンペティションでご協力した鳥瞰パースのこだわりポイントをご紹介します!

コンペは2024年に実施されましたが本画像は今年最新案として描き直したものです。

どんなプロジェクト?

宮城県白石市の東北新幹線と東北自動車道路、国道4号線の3つが織りなす風景と蔵王の山並みと田園地帯に位置する15万㎡もの広大な敷地となっています。地域の活性化や観光振興、防災機能の強化を目的とした道の駅・防災公園の整備計画で、円環状の道の駅と回廊上の動線によって構成された配置計画になっています。

平常時は観光交流やレクリエーションの場として利用され、災害時には避難や物資集積の拠点として機能することが想定されています。今回のパースでは、この複合的な施設の関係性が伝わることを意識して制作しました。 このプロジェクトでは他にも3枚描かせて頂きました。

アングルの考え方

計画の中心には八角形の建築があり、その周囲に大屋根広場、中庭、駐車場、公園機能が展開しています。その為今回のパースでは建物を主役にしながらも「周辺空間とのつながりが自然に読み取れる構図」を意識しました。特に意識したのは以下の3点です。

・建築と広場と公園の関係性、北新幹線と東北自動車道路と国道4号線が折り重なるエリアを示せること
・それぞれの建築がどんな形状なのかが視認できること
・蔵王という圧倒的なランドスケープの中に計画であること

建築を“点”ではなく“場”として見せることが、このパースの軸になっています。特に今回のような公共施設では、「どう使われるか」が見えることが重要です。建築の形を説明するだけではなく利用イメージまで想像できるアングルを目指しました。

アングル検討の一部、他にも複数検討しました

蔵王の山並みへ奥行性を作りすぎてしまうと本計画の建物や広場などの要素にヒエラルキーが出来てしまったり、ヒエラルキー無く計画を見せようとすると幹線道路などの都市軸が絵を分断しているように見えてしまったりなど…アングルを撮る時の要素のバランスを保つのが非常に難しかった事を覚えています。
かつ、この絵がメインパースとなる予定だったので絵の迫力や雰囲気、この場所の魅力を最大限に引き出せるアングルを撮らないといけないといけませんでした。

決定アングル

NASCAさんとスタジオテラさんと細かくご相談させて頂き、ヒエラルキー無く計画を見せる事を第一優先としてこの場所の魅力を引き出せるアングルを決定していきました。

絵の制作で大事にしたこと

広大な蔵王の山あいの中に本計画が風景として溶け込み、その中で立ち現れる美しい一瞬を描く事を一番大事にしました。この絵のゴールとなりそうな参考画像を色々探し、山に靄がかかり太陽高度が少し低い時間で描くのが一番美しい瞬間だろうと心に決め、制作に取り組みました。

参考画像を探す時は他社の作品や風景写真や絵画など、参考になりそうなものは垣根無く何でも収集するように意識しています。自分の脳内イメージを広げる時間で参考画像収集はとっても重要な時間です。

集めた参考画像

また、賑わいをどう表現するかも考えていきました。 道の駅は単なる休憩施設ではなく地域の人が集まり交流する場所でもあります。また、今回の計画は「防災拠点としての機能」である事も併せて重要です。従って今回は賑わいだけを強調するのではなく、その施設が持つ本来の役割(防災拠点)まで表現することが重要だと考えました。

左が完成版、右がレンダリングしただけの状態です。レンダリングでどこまで詰めるか、photoshop上では何を表現させるかを見極めながら絵作り進めていきます。
広い空間があることで避難や物資集積、支援活動の展開可能性が自然に伝わります。 「空いている空間」に意味を持たせることも、今回のポイントでした。

まとめ

建築パースは建物を見せるためのものと思われがちですが、その場所で起こる体験を可視化するためのものでもあります。今回の「道の駅しろいし整備事業」では観光交流拠点、レクリエーション拠点、防災拠点という複数の役割を持つ施設です。全体を通して建築だけではなく広場、公園、ランドスケープ、人の動き、余白まで含めて空間と計画全体をどう伝えるかが重要となった制作でした。

完成版

「(仮称)道の駅しろいし整備事業」は現在順調に工事が進んでいるようで、2027年7月のオープンを予定とのことです。 まだ現地では完成した姿を見ることはできませんが、今回制作した絵を通してこの場所に集う人々の営みや空間の使われ方、その先に広がる未来の風景を少しでも感じてもらえたら嬉しく思います。 newsdig.tbs.co.jp

おわり