皆さんごきげんよう。
BIM用語には3文字のアルファベットがとても多いです。
BIM, EIR, BEP,LOD…そして今日取り上げるCDEもまた重要な3文字です。
CDE = Common Data Environmentについて、知っている方も知らない方も、お急ぎでないのであれば読んでください。
今すぐCDEが必要な方は読むのをやめてこちらへどうぞ。
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BIM用語のまとめ記事を振り返っておきましょう。
CDEは、プロジェクトメンバーがモデルやデータにアクセスして共同作業を行うための環境で、BIMモデルとプロジェクトに関連する文書を保存することができます。これは、作業プロセスとしてのBIMのための核心機能になります。CDEには、クラウドベースのサーバーで運用されるものと、オンプレミス(自社運用)のサーバーで運用されるものがあります。
上記の通り、CDEはプロジェクト関係者の共通データ環境です。 共通の環境という表現の仕方は、共有のための場所というのとは重複する部分もあるものの、いささか趣が違います。
たとえば、ISO 19650シリーズにおいてはCDEに関していくつかの要件があります。
- 作業中, 共有可能, 検収完了、監査記録のステータスがラベル付けされる
- プロジェクト参加者のなかで合意された命名規則が守られている
- フォルダなどに使用者の役割に応じてアクセス権が設定できる
- etc.
ACCなどでは、パッケージや命名規則の強制などの機能が実装されていますが、これらの機能が自動化されていることは必ずしもISO 19650でも求められていません。
また、あらゆるプロジェクトでBIMがISO 19650準拠というわけでもないので、EIR(情報交換要件)やBEP(BIM実行計画書)において、
CDEはGoogle Driveを利用する。
というような書きかたも目にしたことがあります。
BOXでもDropboxでもいいのですが、クラウドストレージの場所だけを指定しているという状況です。
(あるいはBIM360のようなCDEを導入していてもフォルダにアップロードしているだけで、3Dプレビューがついているクラウドストレージとして使っているという方も、実はたくさんいます。)
この場合、ステータスの変更や、命名規則の適用は人力になります。
それでも、メール添付でデータが飛び交い、暗号化されたZIPファイルのパスワードを探さなくてはいけない状況にくらべれば、遥かに前進しています。
このような使い方でも得られるものは多くあり、ひとまず共有と閲覧のスピードが上がり、情報交換が円滑化していることも多いので、否定するつもりはありません。
この記事で伝えたいのは、CDEはストレージだけではなく、プロセスと関連付けて運用することでもっと活用できるものだという点です。
なおかつ、自動化されたCDEソリューションという形で購入すれば、人為的ミスを恐れながら神経質に運用する手間も省けるという良い時代に私たちは生きているのです。
プロセスと関連付けた便利な使い方は、また別の記事でご紹介しましょう。
(書いたらあとでリンクを貼ろう)
疲れたんでいったん筆を措きます。