どうも、ネタが尽きると出てくる読書ブログです。
書き溜めの奥底にあるこのポストが投稿されている、ということはプロジェクトが忙しくて誰も記事を書けていないのかもしれません。
今回の書籍はザ・教科書的なもので、ぶっちゃけすごい面白いわけでもないし、興奮して読み切る人がいたら変態でしょう。
コンストラクションマネジメント協会が出しているガイドブックで、認定CMrの資格試験の際にまず読む本として挙げられています。
認定CMrがマイナー資格なのであまり認知されていないかもしれませんが、
建設プロジェクトに特化したプロジェクトマネジメント資格なのでBIMとの親和性が高く、
ソフトウェアを触っているだけだと体系的に理解しがたい建設プロジェクトの全体像を理解したい駆け出しのBIM系人材には取得をお勧めしています。
ずっと企業の設計部門にいて施工者側のマインドや発注者視点がいまいちわからないという人にも、資格勉強を通じて机上ではありますがある程度の知識を授けてくれます。
例えばBIMの仕事をしていて下記のどれかに当てはまるのであればこの本を読む価値があると思います。
- ECIとDBの違いが判らない
- ゼネコンを無くして分離発注にすれば安上がりだと思っている
- リスクは存在してはいけないので絶対に安心安全な状況する必要があると思っている
一方で、机上の理論はあくまで理論なので、実務で出会うCMrを見ていると教科書通りでは無かったりします。
(どう違うのかって?それは守秘義務の対象だよ)
BIMに関しても記述があるのですが、本来プロジェクトマネジメントの全体像と結び付けて理解すべきBIMがIT関連のちょっとした話題に矮小化されている感もあります(我々の視点からは)。
プロジェクトマネジメントの様々な要素(スケジューリング、コストマネジメント、リスクマネジメントなどの手法)は普遍的に利用できるのでBIMの章以外の方がBIM実務に実用性があるかもしれません。
この本を読むだけだとあまり頭に入ってこないと思うのでCM協会で売っている資格試験の問題を買って解きながら読み返すとよいのではないかと思います。
過去問の山積み山崩し系の問題とかを解いたり、遺跡が出ちゃったどうしよう系の問題を解いておくとプロジェクトで何が起きても動じない強い心が手に入ります。
この手の本は単体では知的興奮を誘うものではないのですが、
実務の経験が1,2年たまってきたあたりで読むと、
目にしてきたことや聞いたことが体系化されてすっきりします。
新卒から2,3年目あたりの若い社員、そろそろ少人数のチームを見るようになる駆け出しの班長クラスにおすすめです。