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Rhinoの次の一手:公式Developerページで始めるスキルアップ

こんにちは。篠原です。

Rhinoceros(Rhino)は、直感的な操作で3Dモデリングができるソフトウェアとして、多くのユーザーに利用されています。しかし、Rhinoを日常的に使っていると、「もう少し効率的に作業したい」「自分好みにカスタマイズしたい」と感じる場面が出てくるはずです。

そんなとき、多くの人が意外と見落としているのが、Rhino公式のDeveloperページです。

「開発者向け」と聞くと、自分には関係ないと思ってしまうかもしれません。しかし、このページには、Rhinoの仕組みを理解し、作業を効率化したり、自動化するための情報がまとめられています。スクリプト初心者でも、読めば必ず役に立つ内容です。

この記事では、公式Developerページにどんな情報が載っているのか、そしてどこから読み進めればスキルアップにつながるのかを、初心者向けに紹介します。

Rhino公式Developerページとは

Rhinoの公式Developerページは、Rhinoをカスタマイズしたり、拡張したりするための情報がまとめられているサイトです。

developer.rhino3d.com

このページには、スクリプト初心者でも活用できるリソースが数多く掲載されています。特に、PythonスクリプトGrasshopperのAPIを使ったカスタマイズ・自動化を始めたい人にとって、有益な情報源となっています。

「開発者向け」と銘打たれていますが、特別なプログラミング経験がなくても読み進められる内容が多く含まれており、Rhinoをより深く理解し、効率的に使いこなすためのヒントが詰まっています。

ページ内コンテンツの紹介

Rhino公式Developerページには、以下の4つの種類のコンテンツがあります。

1. Guides(ガイド)

RhinoやGrasshopperのカスタマイズ・拡張方法を解説した読み物です。基礎知識や考え方、開発の流れがまとめられており、初心者が最初に目を通すのに最適です。

必要なことはすべてここに書かれているので、結局このページを参照することが多いのではないでしょうか。

特に、私はBrepの幾何学を扱うことが多いので、こちらをよく参考にしています。

developer.rhino3d.com

これについて書いた記事があります。ぜひ読んでみてください。

blog.vicc.jp

2. API References(リファレンス)

実際にスクリプトやプラグインを作るときに必要な命令や関数の一覧です。辞書のような存在で、具体的な機能の書き方を調べるのに使います。

3. Samples(サンプルコード)

Python、C#、C++などの具体的なコード例が公開されています。ガイドとリファレンスで得た知識を、実際のコードとして確認できます。

4. Forum(フォーラム)

開発者やユーザー同士の情報交換の場です。
ガイドやリファレンスを読んでわからないことがあった場合、過去の質問を検索したり、自分で質問を投稿したりできます。

初心者向けおすすめの読み方

Rhino公式Developerページには多くの情報が掲載されていますが、最初からすべてを読む必要はありません。初心者の方は、次の順番で少しずつ読み進めるのがおすすめです。

1. まずは Guides(ガイド)を読む

「やる気はあるけど、何から手をつけていいかわからない」という人は、まずGuidesから始めましょう。 RhinoやGrasshopperをカスタマイズ・拡張するためにどんなことができるのか、どう進めればいいのかが丁寧に解説されています。 特に Rhino.Pythonは、Rhinoのスクリプト初心者が最初に学ぶのに最適です。

また、RhinoコマンドやGrasshopperコンポーネントを自分で作ってみたい人は、それぞれのガイドにある

  • RhinoCommonの「Your First Plugin」
  • Grasshopperの「Your First Component」

を読んでみると、具体的な開発の始め方がわかります。

2. Samples(サンプルコード)を試す

ガイドを読んで「やってみよう」と思ったら、サンプルコードを動かしてみましょう。 実際のコードを試すことで、ガイドで得た知識が具体的なイメージとして身につきます。

3. API References(リファレンス)で調べる

スクリプトを書き始めると、「この機能、どうやって書くんだろう?」という疑問が出てきます。 そのときに役立つのが APIリファレンス です。必要になったときに調べる辞書として活用しましょう。

4. Forum(フォーラム)で質問する

ガイドやサンプルを試してもわからないことがあれば、フォーラムを活用しましょう。 他のユーザーの質問と回答を探すだけでも、多くのヒントが得られます。

まとめ

Rhinoを使っていると、「もっと効率的に作業したい」「自分用のツールを作ってみたい」と思うことがあるかもしれません。そんなときに役立つのが、Rhino公式Developerページです。

このページには、初心者でも手に取れるようなガイドやサンプルコード、リファレンス、そしてフォーラムが揃っており、少しずつ学びながらスキルアップできる環境が用意されています。

いきなりすべてを理解する必要はありません。

  • 最初は Guides を読む
  • 興味が出たら サンプルコード を試す
  • 疑問が出てきたら リファレンスやフォーラム を使う

この積み重ねが、Rhinoを「使う側」から「使いこなす側」への第一歩になります。

この記事で紹介したようなツールや知識は、viccでも日々の業務に活用しています。
業務効率化やデジタルツール活用についてのご相談があれば、お気軽にご連絡ください。