鉄道とBIMを愛するみなさんこんにちは。
表題のイベントをご存じでしょうか?

鉄道マニアのイベントではなく、Autodesk社の開催する鉄道事業者や関連各社向けのBIMやGISに関した国際カンファレンスです。
毎年開催されるイベントとしてAutodesk University (AU)と並んで重要なものというような開会の辞を聞いたのですが、こちらの方がはるかにコンパクトで親密な感じがしました。
今回の記事ではイベント概要や雑感に触れて、なぜ私たちのようなBIMコンサルティング会社が参加しているのかについて書いてみようと思います。
イベント概要
毎年一回開催されており、2025年の会場はスペインのマドリードでした。
鉄道網が整備されている地域をターゲットにしているため、欧州での開催が連続しています。
例年やや北寄りの開催地であったため、南欧諸国から熱い要望を受けて初のスペイン開催とのことでした。
今後は日本開催もありうるのでしょうか?
参加者は欧州各国に加えて、北米やブラジル、フィリピン、インドなど幅広く集まっていますが、日本からの参加者はまだまだ少ないように見受けました。
Autodeskのイベントではありつつも、業界の仲間の同窓会のような雰囲気もあります。
事前登録は必要ですが、エントリーフィーなどは必要ありません。
一応事前にどのセッションを聞くのか登録するものの、最初に受付をした後はどの部屋に入ってもOKでした。
2日間あるうちの1日目は大部屋にまとめられていましたが、2日目はトラックが分かれて(鉄道的な比喩でお茶目)テーマが設定されていました。
- Digital Transformation & Innovation
- Capabilities and Workflows for Rail Systems and Civil Structures
- Real World Context for Better Design & Construction
拾っておきたい業界トレンド
今年はAUから引き続いて、AutodeskからのメッセージとしてFormaへの集約、情報の粒子化というコンセプトがリフレインされていました。
現時点で、(ファイルではなく)粒子化された情報コンテナベースのワークフローというのは、コンセプトとして理解できる一方で現実的なのかいささか疑問ではあります。今後の技術的実装やベストプラクティスの確立を注視していきたいところです。
ISO19650が普及してCDEに関して経験値が積まれてくるなかで、CDEのフェデレーション(統合連携)に関して、いくつかのセッションで「なんだかんだ、受託側と発注側で別のシステムを使っている不自由さは無視できない」ということが言及されているのが印象的でした。
PeojectWiseやAconexなど優れたCDEプラットフォームはありつつ、それらを統合するものとしてACCが優れているというプレゼンテーションがあり印象的でした(もちろん、このイベントはAutodesk主催であるという点は割り引く必要があります)。
また複数のHUBに分割して同じプロジェクトのデータをアーカイビングする手法などを提示している会社もあり、実務上かなり直接的な参考にもなりました。
鉄道会社ではないViccが参加する理由は?
直接的には鉄道事業者向けのコンサルティングにおけるドメイン知識を取得するという目的があります。
一方で、Rail Summitで語られる内容には、複数の施設を横断的に管理するという意味で不動産資産管理における普遍的な学びも多くあります。
また、鉄道分野では土木・建築の連携が頻繁にあるため、非鉄道分野でも土木的要素を含んでいたり、GISによる統合が要望されるようなプロジェクトに援用可能が知見が多くありました。
やや余談ですが、都市国家や中央集権的な行政機構を持つ地域では、公共施設を中心に建物をGISで包括的に管理している場合があり、EIRにGISでの統合が指定されることがあります。
海外案件を手掛けることの多いViccにとって、GISとBIMという分野は国内で情報収集がしにくいので、このような機会は貴重です。
鉄道特化の話題が多いように見えて、視座を上げてみれば得られる知見は応用可能な範囲が広くありました。
総じて、建物オーナー向けのBIMコンサルティング、海外案件でのBIMマネジメントに生かせる知識取得のよい機会と言えます。
情報感度を鈍らせないためにも、定期的にこの手のイベントには参加していきたいなと改めて思いました。
いつかはプレゼンする側に…
AUもそうですが、いつかはプレゼンする側に回りたいですね。
受託してプロジェクト参加やコンサルティングをする立場であるViccでは、クライアント様との共同発表となるため、自分だけの意志では実現できないかもしれませんが、国際イベントでのプレゼンスを高めたい企業の皆さんとのBIM推進やプロジェクト実行の機会があれば、ぜひお声がけください。
企業ブログっぽいまとめが書けました。お後がよろしいようで… 終点です、またのご乗車をお待ちしております。