当ブログは2025/12/2で開設3周年を迎えました。
VICCが培ってきた高度な技術的知見を広く業界と共有し、建設のパラダイムを変え、全体最適化を目指すべく、本年も多角的な発信を継続してまいりました。
本年は万博という世界的プロジェクトを契機として、当ブログにおいても最先端の建築技術や複雑形状に関する考察を多数公開いたしました。
本稿では、2024年12月から1年間で公開された約50本の記事の中で、読まれた記事トップ5を振り返っていきたいと思います。
※本稿におけるデータ分析は、2024年12月から2025年11月までのアクセスログに基づいています。
PV数ランキングTOP5
1位:万博シリーズ(第8/9/10回)
本年は、特に万博関連の連載記事において極めて高いトラフィックと読者の関心を記録しました。
VICCが生産設計を支援した複数パビリオンの竣工を受け、当社の代表渡辺が現地視察を実施しました。
今回は、特にPV数が多かった3つの記事を紹介します。
| 回数 | 記事タイトル | 関連建築/テーマ | リンク |
|---|---|---|---|
| 第8回 | 大阪万博の外装建築から|リングに触れる | 大屋根リング | https://blog.vicc.jp/entry/expo-8 |
| 第9回 | 大阪万博の外装建築から|木材とパビリオン | 日本館/住友館 など | https://blog.vicc.jp/entry/expo-9 |
| 第10回 | 大阪万博の外装建築から|動きのあるファサード | ポルトガル館/落合館(null²) など | https://blog.vicc.jp/entry/expo-10 |
| 回数 | 記事タイトル | 関連建築/テーマ | リンク |
|---|---|---|---|
| 第8回 | 大阪万博の外装建築から|リングに触れる | 大屋根リング | https://blog.vicc.jp/entry/expo-8 |
| 第9回 | 大阪万博の外装建築から|木材とパビリオン | 日本館/住友館 など | https://blog.vicc.jp/entry/expo-9 |
| 第10回 | 大阪万博の外装建築から|動きのあるファサード | ポルトガル館/落合館(null²) など | https://blog.vicc.jp/entry/expo-10 |
2位:Mir.を見て考えた事
ノルウェーの建築ビジュアライゼーションを専門とするスタジオ、Mir. の特別セミナーへの参加レポートです。
VICCのビジュアライゼーションチームが、セミナーを受けて各々が感じた知見や刺激を、それぞれの視点から深く掘り下げて考察しています。読み応えのある内容となっていますので、もう一度読み直してみてはいかがでしょうか。
3位:はじめてのGrasshopper変換入門:MoveやRotateのしくみを解説
RhinocerosおよびGrasshopperを活用する実務・設計者において頻出する「Move」や「Rotate」といった基本的な変換操作が、その内部でどのように処理されているのかを、行列(線形代数)の概念に触れながら初心者向けに丁寧に紐解いています。
Grasshopperで応用力を高めたい読者にとって必読の内容です。
4位:海外BIM活用事例 Part1
VICCが参画した海外プロジェクトの実践知を基に、海外と日本におけるBIM活用の実務的な違いや、国際標準規格「ISO 19650」に基づいたプロセスの重要性を説明しています。
海外の先進的なBIMワークフローやISO 19650の実務適用について具体的に知りたい方、または現状の日本のBIM活用(単なる3Dモデル化)に課題を感じ、クラウドツールを活用した効率的なデータ管理やチーム協業を目指す建築実務者やBIMマネージャーにおすすめの記事です。
Part2も併せて読んでみてください。
5位:かたちに詳しくなるための建築幾何学#2.1 「パラメータ空間(つづき)」
「かたちに詳しくなるための建築幾何学」シリーズの記事です。
VICCの生産設計BIMにおける複雑形状モデリングの手法を紹介し、RhinocerosとGrasshopperを用いた「パラメータ空間」の活用法を説明し、複雑な計算を省いて効率的に外装パネルを割り付けるプロセスを解説しています。
RhinocerosやGrasshopperを学んでいる方や、実務で複雑な曲面建築のモデリングに携わる読者におすすめの記事です。
おわりに
本年のアクセス上位記事を俯瞰すると、現在の建築業界が直面している本質的な課題と、不可逆的な進化の方向性が明確に浮かび上がります。
「複雑形状のパラメータ制御(5位)」や「Grasshopperにおける変換処理の数理的理解(3位)」に対する関心の高さは、設計者やエンジニアが単なるソフトウェアのオペレーターからの脱却を図り、コンピュテーションの根底にあるロジックの獲得へと向かっていることを示唆しています。
また、「ISO 19650に準拠したBIMワークフロー(4位)」への注目は、国内市場にとどまらないグローバルスタンダードなデータ連携と、真の意味での「インフォメーション・マネジメント(情報管理)」への業界全体の渇望の表れと言えるでしょう。これら高度なデジタル・プロセスの集大成とも言える「万博パビリオン(1位)」の具現化や、プロジェクトの価値を視覚的に翻訳する「ハイエンドなビジュアライゼーション(2位)」を含め、建築のライフサイクル全域におけるテクノロジーの深化が急務となっています。
我々VICCは、この不可逆的な変革の潮流において、単なる概念の提唱にとどまらず、高度なデジタル・プロセスを実際のプロジェクトに実装する実務家集団として機能しています。建設のパラダイムを変え、全体最適化を実現することこそが、我々が提供する本質的なコンサルティング価値です。
本年は、より高度で専門的な技術的洞察を提供するため、記事の質的向上と深い考察に注力すべく、投稿スケジュールを隔週へと戦略的に再構築いたしました。
今後も「We share and grow together」のコアバリューの下、表面的なソフトウェアのTIPSにとらわれない本質的な技術インサイトの発信を継続してまいります。
VICCは、業界を牽引する皆様との継続的な対話を通じて、建築DXの最前線を切り拓いていきたいと考えております。
本稿における技術的考察へのご意見や、今後当ブログにて深掘りすべきテーマについて、ぜひ皆様の知見をお寄せください。
4年目もVICCブログをよろしくお願いいたします。